介護をしていると「最近食欲が落ちてきた」「食事がすすまない」などの場面に遭遇することも。
食欲低下が続くことでにより脱水、低栄養をまねく恐れがあります。
長期になることで他の病気をひきおこすことも考えられます。
そんな時に家で出来る対策を知っていると、いざという時役に立ちますよ。
食欲不振の原因
要介護者が食欲低下する原因は様々考えられます。
- 病気によるもの
- 内科的な病気やそれにともなう他の症状の影響で「食欲がわかない」「食べるとむせてしまう」「のみこみにくい」などの状態になる
- 認知症、うつなどの病気により「食べ物」の認識ができなくなる
- 骨折やけがで痛みがひどい、動くことが難しい・・など
- 運動量や筋肉量の低下によるもの
運動量が減ることで空腹を感じなくなる。筋肉量も減少し、使われる消費エネルギーが減少する - 口腔環境の変化
歯の欠損、義歯があわない、唾液が出にくいことで食事がすすまなくなる - 精神、社会的環境変化によるもの
社会的なつながりが減少することで「生きがい」を感じなくなる。
配偶者や友人との死別で喪失感、孤独感を感じる
などの要因が挙げられます。
食欲不振の時できる対策
1.美味しく食事ができる環境作り
家族で一緒に食事を食べられるようにしましょう。コロナの感染対策に留意し、友人と会って食事をするのも良いでしょう。
それだけで心がおちつき、食欲がわくこともあります。
桜の季節には花見をして食事するのもいいですね。
注意がそれてしまう方に対しては、集中して食べることができる環境に。テレビを消したり、人の動きがないよう配慮しましょう。
椅子や車椅子にクッションを敷いてお尻が痛くならないようにしたり、安定して座れる姿勢にしましょう。椅子、クッション、車椅子、ベッドで使うテーブルは介護保険のサービスでレンタルすることができます。
介護度が高い方、嚥下障害と診断されている方は看護師や飲み込みのリハビリを行う言語聴覚士に相談するとよいでしょう。ケアマネジャーにまずは相談し、サービスを検討してみましょう。
2.食べやすい食器や道具を利用する
食器、用具は使いやすいものを準備しましょう。
- 持ちやすい、握りやすい箸、スプーン(大きすぎないもの)、フォーク
- 滑り止め機能のある食器の利用
- すべりどめマットをしく
などの工夫をするとよいでしょう。
暖色系の食器は食欲増進効果があると言われています。暖色のが配置された食器、用具を使ってみるのもおすすめです。
3.本人が好む食べ物をとりいれる
食欲のない時はまずはこれが一番ではないでしょうか。
医師からの制限がなければ、本人の食べたいものを食べてもらうのが良いでしょう。
そこから少しずつ食欲が回復してくることもあります。
普段から本人の好む食べ物を把握しておくのは大事ですね。
またのど越しの良いアイスやプリン、ゼリーもよいでしょう。
水分摂取してほしい時、パウチのゼリーなどもよいでしょう。
4.デイサービスや通所リハビリテーションに行く
医師からの安静指示がなければ、デイサービスや通所リハビリテーションを利用するのもよいでしょう。病状で安静が必要な方もいますので、利用の際は医師に相談しましょう。
デイサービス利用のメリットは
・出かけること自体がリハビリになる
・顔見知り、友人が出来る
・体操や手作業などのメニューがある
・入浴できる
・美味しい食事ができる
などあります。
介護者はその時間仕事が出来たり、休んだりすることができます。
5.栄養補助食品を取り入れる
工夫しているが食べる量が増えない、水分をなかなかとれない場合は栄養補助食品を取り入りてみましょう。
介護食を食べている方、心臓病、腎臓病、糖尿病など病気治療されている場合は注意が必要です。
事前に医師、管理栄養士に相談しましょう。
栄養補助食品おすすめ5選
1.ジャネフ ワンステップミールプチゼリー
こちらは私の母に利用していました。退院後なかなか食事が食べられない時購入していました。
おかゆ、ミキサー食だったのでそもそものエネルギーも不足しがちだったので、何か取り入れたいと思いこちらをお試ししたのです。冷やして1日1個をめやすに出していました。
一つ35gで80Kcalのエネルギーを補給することが出来ます。味もクセがなく食べやすかったです。
本人も嫌がらず食べていました。
ぶどう味、もも味、りんご味があります。
2.ニュートリー ブイクレスハイプチゼリー
こちらも母に食べさせていました。
ジャネフより小さいゼリーですが一つで80Kcal。
ビタミン、ミネラルも補給できます。
味は美味しかったですが、ビタミン特有のにおいが若干ありました。
3.ジャネフ ゼリー飲料
ゼリー状の飲料。
1パック70Kcal。
りんご味、ぶどう味、もも味があり手軽にカロリー補給と水分補給ができます。
4.明治 メイバランス
ドラッグストアでもみかける商品です。
1本125mlで200Kcal摂取できます。
味もコーヒー味、ストロベリー味などの定番からコーンスープ味まで種類豊富です。
たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが含まれています。
腎臓の病気の方は医師、管理栄養士に相談しましょう。
5.ジャネフ 料理に混ぜる栄養パウダー
たんぱく質のパウダー。
大さじ2杯で50Kcal摂取できます。
おかゆや飲み物などに混ぜて摂取します。
レビューを見ると合う料理、合わない料理などあるようなのでいろいろ試してみるといいでしょう。
腎臓病の方は医師や管理栄養士に相談しましょう。
栄養をサポートする食品、栄養を補助する食品、介護食は企業さんでさまざま製造されています。
企業ホームページも参考にしてみてください。
キューピー
https://www.kewpie.co.jp/products/product/janef/
明治
https://www.meiji.co.jp/meiji-eiyoucare/products/
森永乳業グループ クリニコ
https://www.clinico.co.jp/products/series/assistance/
まとめ
要介護者、高齢者は病気、加齢などの原因により食欲低下します。
食欲低下時は本人の好みをとりいれ、栄養の補給に役立つ食品を利用していきましょう。
介護する方の負担が少なくなり、要介護者が「食を楽しむ」「栄養をとる」ことができれば幸いです。